台湾出張の土産話を【179杯目】

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左の写真は台湾の護国神社ともいえる忠烈祠といわれる建物です。
台湾の歴史の中で戦いに殉じた方たち約33万人の英霊を祭るというものです。
儀仗兵(ぎじょうへい)達が門前で微動だにすることなく霊を守るのだと。

仕事ばかりではなく、観光も少しありましたので台湾の観光名所を一つご紹介です。
まぁ、観光地を紹介したからといってどうなるわけでもないですが、
「台湾に行ってみたいな」という気分になるかもしれません。
厳かに観光をしたい方にはここはお勧めのスポットです。
しかし、胸躍る観光を期待する方にはおすすめできません。

と、こんな観光地紹介からはじめたのには一つわけがあります。
私が今回の試飲会ツアーに参加して感じたことは、「台湾人は文化を守っている」ということです。
いまや世界のIT大国台湾で、衛兵は毎日(一時間おきに)交替式を行い、戦没者を祭っているわけです。
町を歩いてみても、下町風の懐かしいような景色が残っています。
公園のベンチで将棋(軍人将棋?)をさす老人達。老若問わず寺で礼拝する者たち。
古い文化と、新しい文明が上手に同居しているといった感じでした。

「文明が文化を壊す」という側面は間違いなくあります。
以前にも書いたことがありますが、我が国には和服で生活するものはごくわずかです。
日本髪を結う女性の姿を見かけることはありません。書には毛筆は必要なく、行灯の明かりでは暗すぎます。
便利と引き換えに文化を失ってしまった民族が日本人なのです。

文化は食にも深い関わりがあります。その国にしか起こりえなかった食文化。
我が国では例えば日本酒があるわけです。
しかし、文明の酒ともいえるビールや発泡酒にそのシェアを奪われてしまいました。
大手メーカーは出荷数量を維持するために大量生産用の醸造法を編み出しました。
文明という波に飲み込まれた者が陥る大きな落とし穴。それは生産者主導主義です。

生産者(つまり己)こそが正しいと思い込むがゆえに、
品質を二の次にした製品を生み出し消費者をないがしろにする。
大資本をバックにサブリミナル的な広告で消費者を欺く。時に偽り、時にごまかす。
ある食品メーカーの行った犯罪行為。これが大資本メーカーの真の姿なのでしょうか?

スローフードが良いものを守り、良いものを育て、良いものを伝えるのであるならば、
やはりこれからの時代には大量生産の食品は必要ありません。もちろん大量生産メーカーも。
スローフードが受け入れられる土壌作りからはじめなければなりません。

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