四季醸造こそが伝統??【138杯目】

11月29日(木
昨日の某新聞に岩国市内の某酒造会社さんの仕込み開始の記事が掲載されました。
五橋も当然仕込みははじめているわけですが、こういう記事を見ると冬の到来を感じてしまいます。

日本酒に仕込みが冬を中心に行われるというのは、最近では半ば常識となっています。
これは江戸時代に「寒造之酒」が奨励されたことに端を発するわけです。
夏は雑菌の繁殖が旺盛で、酒が腐造する可能性が高いこと、
(日本酒は主食である米から造るわけですから米は無駄に出来ません)
冬に仕込んだ酒のほうが良いものが出来ること、
が経験から分かっていましたから仕込みを冬にシフトしたわけです。
しかも、米は秋に収穫されますから冬から仕込みに入るのが都合がよかったということも言えるでしょう。
いずれにしても、現在では仕込み開始のニュースは冬の風物詩となっているわけです。

しかし、この間ある資料を見ていましたら某大手メーカーの社長さんがこんなことを言っておられました。
「日本酒を冬に仕込むのは江戸時代からのこと。
奈良時代から酒は造られているが、その頃は季節を問わなかった。
つまり、四季醸造こそが伝統的である。」と
そう言われると反論のしようがありません。(する気もありませんが)

冬期に酒を造るから記事になるわけです。
冬に造るにはそれなりの理由があるわけです。
大規模な酒プラントで年中酒を作っていたら、
そこらの工業製品と変わらないじゃないですか。
酒は工業製品であってはならない。
口に入れる食品なのですから。

というわけで五橋は冬季に酒を仕込みます。
(夏仕込みというのもありますが、これはコンセプトがしっかりあります)
この件で明日、某新聞社が取材にきます。本当はこのことを伝えたかっただけです。
長々と失礼いたしました。

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