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蔵元だより

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其の8 酒

自然の恵、酒

「世界の歴史をみても、古い文明は必ずうるわしい酒を持つ。~ 中略 ~ すぐれた酒を持つ国民は進んだ文化の持ち主であるといっていい。」酒の権威、坂口謹一郎先生の言葉です。フランスにワインが、ドイツにビールが、そして日本に日本酒があるように、世界の各地に国酒ともいえる酒が存在しています。  人類が出現した約四百五十万年前に、すでに自然界にはアルコール醗酵の機会はありました。それはサル酒と称される樹木の窪みに蓄えられた果実や、蜂蜜等の自然醗酵による酒が存在していたことからも推測できます。残念ながら、人類がいつ頃から酒を造るようになったのか、正確な年代は知りえませんが、微生物(酵母菌)の醗酵作用を自覚していない頃から、酒造りは行われてきたようです。  酔いを伴う酒は特別なものとして崇められてきました。発展途上社会においては、「酔い」は神聖なものであり、非日常的な不思議な現象だったのです。いつの頃からか、人類は酵母菌という目に見えない微生物を巧みに操りながら酒を造るようになりました。酒造という技術は、世界最古のバイオ技術です。皆様が手にしている酒の中には、人類の英知が溶けこんでいるのです。

酒の分類

我が国では、酒税法において「酒類とは、アルコール分1度以上の飲料をいう」(酒税法第2条第1項)と規定されています。また、それら酒類は10種類に分類されていて、それぞれ、原料、製法、アルコール度、税額等が厳重に規定されています。  酒は原料の面から、糖質原料の酒と澱粉質原料の酒に分類することができます。糖質原料の酒は、ブドウや蜂蜜等、もともと原料に含まれている糖分を、酵母がアルコール醗酵させた(単醗酵)ものです。ワインや蜂蜜酒等がこれにあたります。自然現象の中で発生した糖質原料の酒は、歴史が古く、原初の酒はこの醗酵形態でした。澱粉質原料の酒は、まず澱粉を糖質に分解(糖化)することから始まります。アミラーゼという酵素の力を借りて澱粉を糖化し、その糖分を酵母がアルコール醗酵させた(複醗酵)ものです。清酒やビールがこれにあたります。  澱粉質を糖化させる行為もまた、酵素の存在を自覚する以前より行われており、人類の知恵は図りしれません。また、製法上の面からは醸造酒、蒸留酒そして混成酒の3種類に分類することができます。醸造酒は酵母のアルコール醗酵作用を利用した製法で、糖質原料や、澱粉質原料の糖化醪を醗酵させ、濾過飲用するものです。清酒、ビール、ワイン等がこれにあたります。蒸留酒は、醸造酒の醗酵醪を蒸留し、アルコール分を分離、濃縮したものです。蒸留酒はアルコール度の高いものが多く、焼酎、ウィスキー、ブランデー等がこれに該当します。おおまかに言えば、日本酒を蒸留すれば焼酎に、ビールを蒸留すればウィスキーに、ワインを蒸留すればブランデーになるというわけです。そして、混成酒は、一度できあがった醸造酒や蒸留酒を原料にして、薬味や甘味料等を混ぜて作ったものを言います。みりんや梅酒、合成清酒などがこれに該当します。  神様のいたずらによって、いつからか静かに醸しだされた酒。私たちは酒に酔っているのではなく、有史以前より与えられてきた自然の恵に酔っているのかもしれません。

酒の語源酒(サケ)

普段、何気なく使っている言葉ですが、その昔は「キ」あるいは「クシ」などと呼ばれていたようです。では、酒という言葉はどのようにして生まれたのでしょうか。諸説ありますが、いくつか御紹介いたします。 ①「酒=栄之水」である。この栄(サカエ)が省略されてサケになった。 ②「栄のキ」という言葉から生まれた。キは御神酒(オミキ)のキです。サカエノキが詰まってサキになり、やがてキがケに転声しサケになった。 ③酒を飲めば邪気を避けることができる。つまり、「避ける」がサケになった。 いずれにしても、酒で邪気を避け、栄えることができるのであれば、難しい話は無用です。古より繁栄を生む飲み物として尊ばれてきた酒に乾杯!!といこうではありませんか。

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