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蔵元だより

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其の71 お酒とダイエット

新しい年を迎え、「今年こそは!」と心に強く誓っている方も大勢いらっしゃることでしょう。そうです。「今年こそはダイエット!」国民総健康志向の風潮がある昨今、「肥満は健康維持の大敵」だとマスコミが報じていますもの。また「美しく(格好良く)ありたい」と願えばこそ、ダイエットは必須の行為なのかもしれません。欧米諸国では肥満は自己管理ができていないことの表れだとして、組織で重用されないのだとか。やがて日本も・・・?これはなんとしてもダイエットを成功させなければなりません。

お酒の種類 kcal
清酒(1合180ml) 178
ビール(大瓶1本633ml) 240
焼酎(0.5合90ml) 180
ワイン(2杯240ml) 180
ウイスキー(ダブル60ml) 150

「太るお酒」といえば「日本酒」。これ日本人の常識です。しかし、残念ながら間違った常識です。日本酒を飲むことが直ちに肥満につながるかといえば、答えはノー。「日本酒を飲むと太る」こんな間違った常識はきれいさっぱり頭の中からそぎ落としてしまいましょう。脳のダイエットです。

では、なぜ日本酒を飲むと太ると言われるのでしょうか。それは戦後多く見られた妙に甘ったるい日本酒のイメージが強いからではないかと思われます。「甘い=太る」そういうイメージで、「日本酒は太る」とのレッテルが貼られてしまったのではないでしょうか。
「日本酒を飲んでも太らない」。その根拠になるかどうかはわかりませんが、まずはお酒に含まれるカロリーから見てみましょう。アルコールは1グラムあたり、約7kcalのエネルギーを生産します。(ちなみに三大栄養素である炭水化物とタンパク質は4kcal、脂肪は9kcal)日本酒のアルコールによって生み出されるカロリーは1合でおよそ150kcal。ここに糖質7gによる28kcalが加算され、約178kcalとなります。ご飯一杯がおよそ160kcalだとされますから、日本酒1合でご飯の大盛り一杯程度ということになります。ビールは大瓶で約240kcal。以下、表のとおりです。

アルコールのカロリーは「エンプティ(空っぽの)カロリー」だと言われます。アルコールは摂取してもすぐ発熱(体温上昇)などでほとんど熱量を使い切ってしまいます。また、ビタミンやタンパクなど、体に必要な成分が含まれていないため身体に貯蔵されません。なので「空っぽのカロリー」と称されているのです。(ただし、原料分のカロリーは蓄積されます)
日本酒に限らず、酒類は食欲を促進させる働きがあります。適度の飲酒のつもりが抑制できずに暴飲・暴食。その結果カロリーオーバーとなり肥満に。というパターンが多いのです。体はまず、エンプティカロリーであるアルコールのカロリーから消費し、飲酒時につまみとして摂取したものが、消費されずに体脂肪として蓄積されてしまうというわけです。つまり、「お酒=肥満」なのではなく、「高摂取カロリー=肥満」なのです。単純な図式です。また、アメリカの医学者が約1万人を対象に飲酒者の栄養素摂取量を調査したところ、「アルコール摂取量の増加は肥満に結びつかない」と結論づけている、愛飲家にとって心強い報告もあるようです。

とはいうものの、「ビール腹」などという言葉もあるように、アルコールが内臓脂肪型肥満に関係する可能性が指摘されているのも、また事実です。カロリー過多の時にアルコールを飲むと脂肪の代謝が悪くなるようで、これが内臓脂肪の原因になっているのではないかと言われています。しかし、これとは逆に「お酒を飲んでいる人ほど内臓脂肪が少なかった」という報告もあるそうで、現時点では飲酒と内臓脂肪の因果関係は完全には解明されていないようです。
日本酒を飲む場合、刺身、焼き魚、焼き鳥、豆腐など、アルコール代謝を活発化する食品を酒の肴にするのが理想的とされています。ただ、アルコールを摂取すると、栄養素の代謝も変化しますので、飲酒するときは留意することが必要です。
もともと日本で多く飲まれていたのは日本酒。日本酒が太るお酒なのであれば、日本人は歴史的にも肥満の多い国民であってもおかしくないと思いますが、日本人に肥満が多かったというイメージはないと思います。飽食の時代と言われて久しい昨今の肥満化は、飲酒時に摂取する酒以外のカロリーによって引き起こされていると考える方がごく自然で、現実なのではないでしょうか?

日本酒ばかり飲んだとしても、適度な運動と、必要以上のカロリーを取らない食生活へと改善をすれば、太ることはおそらくないでしょう。ですが、日本酒だと肴が美味しく食べられてついつい酒も食事も進んでしまうというのであれば、仕方ないかもしれません。「おいしすぎる日本酒って罪なのね。」ということでしょうか。

酒粕でダイエット?

酒粕は清酒醪を搾った後の文字通り粕なのですが、日本酒の成分が多く残っていて栄養価が大変高いのが特徴です。その成分は糖質が約50%、タンパク質が約30%、脂質が約5%(アルコール分は5%〜8%)であり(一般的な分析値)、ダイエット食品としての条件である低脂肪、高糖質を備えています。
ただこれだけでは特筆すべきことではないのでしょうが、実は酒粕にはデンプンの分解を妨げる物質が含まれているのだそうです。デンプンは消化されてブドウ糖に分解されますが、この分解速度が遅ければ遅いほど太りにくいのだそうです。デンプンがブドウ糖に変わった時に血糖が上昇し、膵臓からインシュリンが分泌されます。このインシュリンが脂肪細胞内にブドウ糖を脂肪として貯めていきます。血糖が急激に上がるときにインシュリンも急激に分泌されるのですが、その比率は1:1ではなく、血液中のブドウ糖量が2倍になった時のインシュリン分泌量はなんと7倍。だからゆっくり分解されればインシュリン量が少なく、脂肪細胞が蓄積されにくくなるというわけなのだそうです。
酒粕でダイエット。痩せるまで続ければ間違いなくダイエットは成功します。酒粕の調理法は多種にわたりますので、飽きずにおいしく楽しく続けられるのではないでしょうか。ぜひ一度(痩せるまで)お試しください。もっとも、酒粕料理のおいしさのあまり、食べ過ぎてしまえばダイエットの夢は霞と消えてしまいますが。

※今回の蔵元だよりの内容は、肥満防止やダイエットの効果をお約束するものではなく、一般論として記されているものをご紹介したものです。効果的なダイエットの方法等は医師にご相談ください。

大吟醸かすみ酒登場

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突然ですが、一つの漢詩をご紹介いたします。調べ物をしていた時に偶然見つけた詩です。作者は李商隠(りしょういん。812年〜858年晩唐の官僚政治家)」。どうやら花見の宴が行われた時のこと(だと思ってます)を詠った詩のようですが、勝手に「五橋 大吟醸かすみ酒」のことを詠った詩だと思い込んでしまいました。そんなわけはないのですが、そう思いたくなるような詩です。「かすみ」、「流霞」は優美で風流な酒の異名で、和歌や漢詩などに用いられていたのだそうです。この「流霞に酔う」の部分にひかれてしまいました。ただ「霞」と書いてあるだけなのに。しかしいろいろ調べていくと、どうやら「流霞」とは仙人が飲む酒の事を言うのだそうです。ただの酒ではない何かを感じさせる言葉ではありませんか。

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そして、今年新規発売の「五橋 大吟醸かすみ酒」。厳選された山田錦のみを原料米に、厳寒の時期に仕込まれたその酒は、華やかな芳香を携え、搾りたての新鮮さそのままを瓶詰め。オリは霞のようにうっすらと白く舞い、なにやら幻想的でもあるのかもしれません。気品ある優雅な香りと、洗練された口当たりの奥にあるのは、搾りたてのあの感動。そして、霞のようなふんわりとした酔い心地。
仙人も愛す酒?「五橋 大吟醸かすみ酒」は平成20年2月22日発売です。

原材料: 米・米こうじ・醸造アルコール   原料米: 山田錦(50%)  アルコール分:17度以上18度未満

参考文献 酒粕のすごい特効 滝澤行雄 宙出版・OSAKEテラピーで健康になる本 滝澤行雄 BABジャパン・マンガでわかる酒と健康BOOK 株酒文化研究所

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