1. TOP
  2. 蔵元だより

蔵元だより

蔵元だより

其の67 上槽 ~こんなにもおいしいお酒があふれてゐる~

for-kura67d.jpg

清酒醪を圧搾濾過して酒と酒粕に分離することを上槽または圧搾といいます(一般的には「搾る」という)。以前は、醪を酒袋に詰めて槽の中に並べて搾ったので、上槽とか槽掛け、酒揚げという言葉が使われていました。上槽作業は、始めに醪を酒袋に詰めて揚槽(あげぶね)に並べて積み重ねます。醪を詰めた酒袋が揚槽いっぱいになると、槽の上に笠をのせ、笠の中で酒袋を積み重ねます。さらにいっぱいになると、その上にまた笠を乗せて酒袋を積み重ねていきます。酒袋に醪を入れると、最初に白濁した清酒が出てきますが、この白濁した清酒を「あらばしり」といいます。あらばしりの後、澄んだきれいな酒が自然の力で垂れて出てくるようになります。この部分は中垂れといわれ、酒質が良い部分だとされています。この中垂れの部分だけを瓶詰し、商品化されることもあり(弊社においては年末の「初しぼり」が該当)、左党垂涎の酒であるといえるかもしれません。


また、自重だけでは充分に搾られませんので、押し蓋を乗せて圧搾をします。上槽後半では圧力を比較的高めにかけて搾り切ります。この最後の部分を「責め」といいます。吟醸酒などの高級酒を搾る場合は、醪を詰めた酒袋を容器の上に吊るし、自然に滴らせる方法が採られることもあります。この搾りの方法を「袋吊り」または「首吊り」といいます。この方法で搾ったお酒は「雫取り」などと呼ばれ、新酒鑑評会などの出品用や、特別なお酒として商品化されたりしています。圧力を全く加えずに搾られているために香り華やかで、雑味なく最良の酒質であるとされます。


最近では上槽も機械化が進み、連続式自動醪圧搾機により上槽を行う蔵元がほとんどです。前述したような槽による上槽や、袋吊りといった方法で上槽を行うのは吟醸酒や特別な商品であることがほとんどでしょう。機械で上槽をすることについては、工業生産的でマイナスのイメージを抱かれる方もあるかもしれませんが、醪タンクから直接ホースで移送され、空気と接する時間が比較的短いため、酸化による酒質の劣化が少ないというメリットもあり、必ずしも機械による上槽が悪いわけではありません。商品の特性に応じた上槽方法を採ることが、その酒をよりよい状態で搾ることなのだといえるでしょう。


清酒醪を圧搾して清酒と分離した時に残ったものが酒粕になります。圧搾が終わると、槽から酒袋を取り出して袋の中から酒粕を取り出します。この酒粕は未溶解米粒及び米麹、酵母ならびに清酒成分を含有しているため、栄養価値が非常に高く、最近では健康食としてもかなり注目が高まっています。 「こんなにもおいしい水があふれてゐる」の句を詠んだ漂白の俳人、種田山頭火(1882~1940)は酒好きだったことが知られています。また、水を詠った句を多く残していますが、彼が好んだ水は全て軟水だったとの研究報告(広島電機大の佐々木健氏による)もあります。


for-kura67c.jpgfor-kura67b.jpg

弊社の仕込み水も錦川の伏流軟水。山頭火が生きていれば、軟水仕込みの酒を飲んで、「こんなにもおいしい酒があふれてゐる」なんて詠むかもしれませんね。


大吟醸にごり酒ご予約受付開始 ~しぼりたてのあの感動をもう一度~


しんしんと降り積もる真白な雪を思わせる「五橋 大吟醸にごり酒」。その酒は凛とした蔵の中で生まれます。厳選された山田錦のみを原料米に、厳寒の時期に仕込まれたその酒は、大吟醸の繊細さとにごり酒の荒々しさを併せ持つ。気品ある優雅な香りと、洗練された口当たりの奥にあるのは、搾りたてのあの感動。


今年も売り切れ御免で超限定発売となります。最寄りの酒販店様にてお申し込みください。
ご予約締め切りは平成19年2月10日です。




五橋 大吟醸にごり酒
原材料: 米・米こうじ・醸造アルコール
原料米: 山田錦(50%)
アルコール分: 17度以上18度未満
容量及び価格: 500ml詰 1,575円【税込】


新吟醸部屋に搾り機を新設


siboriki-new.jpg

弊社サイト(http://www.gokyo‐sake.co.jp/)では既報の通り、昨年末に仕込み蔵の一部を「新吟醸部屋」へと改築しました。同時に搾り機を新設いたしました。これまでは小仕込み用の槽が能力不足ぎみでしたが、新しい槽を導入したことにより、やむを得ず「連続式自動醪圧搾機」で搾っていたものも槽で搾ることができるようになります。今年もまた「五橋」の酒質が向上します。決して到達することのない頂点に向けて。

ロスでも評判!? 「純米あらばしり」好評発売中

トラタン村産山田錦を原料に醸す、弊社こだわりの一品「五橋 純米あらばしり」。実はこの商品、ロサンゼルスですっかり定着したようで、今期は実に1500本もの輸出が行われることになっています。

日本酒ブームが続くアメリカとはいえ、年々出荷量が増えているのは「五橋 純米あらばしり」の酒質が認められているからにほかなりません。「あらばしり」とは、醪を酒袋に入れて搾り出すときに最初に出てくる白く濁ったお酒のことをいうのが一般的となっていますが、その語源には諸説あります。例えば「槽口からスッと走るように荒々しく清酒が流れ落ちるから、荒走り。」だというもの。「もともとは新米で造ったお酒という意味で、新走り。」だというもの。

しかし、このことは日本人にさえほとんど知られていない業界用語。言葉から酒の味を考えるのではなく、実際に口にしてその味を感じることで、「あらばしり」の言葉の中にある真意がロスっ子に伝わったのかもしれません。瓶の中に封じ込められた「あらばしり」の真意である「荒く力強い新酒らしい口当たりと新鮮な風味」を、どうぞ貴方の舌でもお確かめ下さい。

原材料 : 米・米こうじ
原料米および精米歩合 : 山田錦(60%)【トラタン村産山田錦全量】
アルコール分 : 17度以上18度未満
容量および価格 : 720ml詰 1,575円【税込】

バックナンバー

五橋 -GOKYO-

五橋とは

五橋製造工程

トラタン村

樽OK

五橋ブログ

蔵元見学

イベント情報

メディア掲載歴

蔵元だより