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其の62 日本酒の製造工程 ~当たり前に取り組む姿勢が美酒を生む~

意外に知られていない日本酒製造

我が国において「国酒」というべき酒類は、紛れもなく日本酒です。日本書紀(720)には米と米こうじと水から造ったやしおりの酒を使って、スサノオノミコトが八岐大蛇を退治したとの記述があり、これが今の日本酒の原型であると考えることができます。

近年、諸外国からも注目を集めている日本酒ですが、意外にその製造工程は知られていないようです。今さらながらではありますが、改めてその製造工程をみてみましょう

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1.精米  精米の目的は米の表面にある、酒造りに不要な部分を削り取ることにあります。食用米の精米歩合は92%程度。大吟醸に使用する米は最低でも50%以上磨かなくてはなりません。

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2.洗米および浸漬(しんせき)  精米した米の表面についた糠を洗い流す作業が洗米。洗米中に白米の表面が1~2%磨耗することから第2次精米ともいわれます。浸漬は理想的な蒸米にすることを目的に、米に水を吸わせる作業をいいます。精米歩合の高い米は精米時に水分を失っているために吸水性が極めて高いので、限定吸水により秒単位で水に浸ける時間を管理します。

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3.蒸米  麹菌が繁殖しやすくするため、醪中で適度に溶けるようにするために、白米を蒸して米のデンプンを糊化させる作業。蒸しあがった米はその後冷まされて、麹用と仕込み用(酒母と醪)とに分けられます。「外硬内軟」の蒸米が良質とされ、以降の工程や酒質に大きな影響を与えます。

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4.製麹(せいきく)  蒸米に麹菌を繁殖させ、麹米を作る作業をいいます。温度や湿度管理に充分な注意が必要で35度程度の温度に保たれた麹室(こうじむろ)といわれる部屋で作業が行われ、2昼夜かかって麹が出来上がります。昔から「1麹、2もと(酒母)、3造り」といわれ、清酒製造において一番重要な作業とされます。

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5.酒母造り  麹、蒸米、水に酵母を加え、酒造りに必要な酵母だけを純粋培養させた、文字通り「酒の母」を造ります。「生もと」、「山廃」を冠した商品がありますが、それはこの酒母の製法によるものです。

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6.(醪)仕込み  酒母に麹、蒸米、水を併せたものを「醪」といいます。一度に大量の麹、蒸米、水を酒母に加えると、物量中の酵母の密度が下がり、順調な醗酵が妨げられることになります。そのため「初添え」「仲添え」「留添え」の3段階に分けて少量ずつ仕込みを行う(3段仕込み)のが一般的です。  醪の中では麹が蒸米のデンプンをブドウ糖に変え、酵母がそのブドウ糖をアルコール(と炭酸ガス)に変えるという現象がおこっています。これは糖化とアルコール発酵とが同時に行われる「並行復醗酵」という、世界にも類を見ない特殊な醗酵形態です。通常の醪で3週間程度、吟醸酒などでは4~5週間ほど醗酵が続きます。

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7.上槽(じょうそう)  醗酵を終えるといよいよ上槽作業。いわゆる「酒を搾る」作業です。酒袋に醪を入れて自然に滴り落ちる方法や、槽(ふね)といわれる道具で搾る方法、全自動の搾り機による上槽などがあります。ここで清酒と酒粕とに分離されます。  ここまでの工程で清酒が出来上がります。この後、一般的な流れとして、加熱殺菌(火入れ)→タンク貯蔵→熟成→瓶詰め→出荷という工程を経て皆様のお手元に届きます。

※純米酒以外の商品では、酒質を軽快にしたり、華やかな香りを引き出したりといったことを目的に、上槽前に醸造用アルコールを添加する場合があります。

弊社では「当たり前のことを当たり前に行う」酒造りが美酒を生むのだと信じて、これからも皆様にご満足いただける「清酒五橋」を醸し続けます。


「五橋 初しぼり」11月29日発売  ~ご予約受け付け中~


例年より一週間ほど早い10月17日に蔵入りし、平成17酒造年度の仕込みが始まっています。となると、弊社の冬の風物詩、初しぼりの時期到来です。


平成17年産新米のみを使用した第1号の搾りたて。今年も醪を搾る途中の中垂れのみを搾ったその日に瓶詰めして、新鮮な風味そのままにその日のうちにお届けいたします。(地域によりその日にお届けできないことがありますのでご了承ください)


蔵人も思わず「うまい!」と唸る酒、平成17酒造年度「初しぼり」は11月29日発売です。


※ご予約いただいた本数だけ瓶詰めする完全予約商品です。ご予約はお早めに。
【ご予約締切日:平成17年11月24日】


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五橋 初しぼり
原材料:米・米こうじ・醸造アルコール
原料米および精米歩合:日本晴(70%)【平成17年山口県産米使用】
アルコール分:19度以上20度未満
容量および価格:500ml詰 840円【税込】(化粧箱は別売りです)

純米あらばしり 12月20日発売開始

年内発売のしぼりたて関連商品をもう1アイテムご紹介いたします。トラタン村での契約栽培の山田錦のみを原料に醸す、こだわりの「五橋 純米あらばしり」です。一昨年は発売とほぼ同時に完売してしまったり、昨年はロサンゼルスに約1000本もの輸出を行い、ロスっ子の舌を唸らせたりと、何かと話題に上る一品です。

「あらばしり」とは、醪を酒袋に入れて搾り出すときに最初に出てくる白く濁ったお酒のことをいうのが一般的となっていますが、その語源には諸説あるようです。例えば「槽口からスッと走るように荒々しく清酒が流れ落ちるから、荒走り。」だというもの。「もともとは新米で造ったお酒という意味で、新走り。」だというもの。

しかし「あらばしり」の言葉の中にある真意は、「荒く力強い新酒らしい口当たり、新鮮な風味」にあるのではないでしょうか。瓶の中に封じ込められたその真意。貴方の舌でぜひお確かめ下さい。

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五橋 純米あらばしり   2500本限定発売
原材料:米・米こうじ
原料米および精米歩合:山田錦(60%)【トラタン村産山田錦全量】
アルコール分:17度以上18度未満
容量および価格:720ml詰 1,575円【税込】

五橋 本社屋外壁改修工事終了

老朽化が進んでいた本社屋外壁の改修工事が終了し、モダンでありながらも、町並みに溶け込む落ち着いた雰囲気に生まれ変わりました(写真右下)。

左下の写真は昭和初期のもの。右の写真と比べると、約70年で趣ずいぶん変わってしまったものです。現在舗装され道路になっているところには川が流れており、左手前には柳の木が立っています。しかし、時は流れ建物や町の景色が変わっても、昔のまま変わらないのは清酒製造に対する真摯な気持ち、「当たり前の酒造り」です。

明治初期に蔵を構え、以来この地で酒を醸しつづけてきた先人達が築いた「五橋」の酒質。優美な姿の錦帯橋に名を求め、「五橋」と命名した先人達のその想い。平成17酒造年度の仕込みはまだ始まったばかり。五橋の新しい歴史の始まりです。

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昭和初期の酒井酒造社屋        モダンに生まれ変わった本社屋

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