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蔵元だより

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其の53 酒屋とリサイクル(2)~リユースという考え方~

大量廃棄社会から循環型社会へ

平成12年4月に容器包装リサイクル法(以下、容リ法)が完全施行され、同年6月には循環型社会形成推進基本法が成立しました。我が国は「環境の世紀」と称される21世紀を前に、大量廃棄社会から循環型社会への転換を確かに踏み出したかのように思えました。

しかし、ピーク時に約15億本あった一升瓶の流通量は、現在その3分の1以下に減少し、ペットボトルや紙製複合容器に取って代わられようとしています。また、回収率95%を誇るビール瓶もそのシェアをアルミ缶に奪われており、容器のワンウェイ化は着実に進んでいるようです。

容器業界のデータによると、この10年間でペットボトルの生産量は11万トンから37万トンへと増加し、アルミ缶も15万トンから27万トンへ増加。容リ法の完全施行により、ペットボトルなどのワンウェイ容器のリサイクルに道筋がつけられたのですが、「ペットボトルの場合、指定法人に委託金さえ支払えば、メーカーは回収する手間が省ける。容リ法がペットボトルの大量生産に対する免罪符になった」といわれているようです。ゴミを減らす目的で施行されたはずの法律が、皮肉にもペットボトルの急増を招いているという現実があります。

東大生産技術研究所は、「飲料容器すべてをビール瓶や一升瓶のような「リターナブル瓶(以下、R瓶)」に代えたときの試算結果をまとめています。これによると、国内に流通する飲料容器すべてをR瓶に変えると、二酸化炭素の年間排出量は約135万8千トンから約58万3千トンに減り、すべてをペットボトルにすると逆に約150万トンに増えるそうです。また、廃棄物として埋め立てられた飲料容器は98年が約140万トン。すべてをR瓶にすると10分の1の15万トンに減り、廃棄物の処理費用に換算すると1500億円節約できるということです。R瓶がいかに環境に負担をかけないか、研究所レベルでは算盤がはじかれています。

日本に存在していたリユース文化

日本の文化は自然のサイクルをうまく使った文化だったはずです。住宅の材料も自然に還る木材や紙などでできていて、ゴミの生まれにくい循環社会を形成していたのです。

例えば酒の流通に関しても、江戸時代、日本酒は木の樽に入れられ運送されていました。そこからさらに小さな樽に分けられ、そこへ消費者が自分の徳利を持って買いに行くという無駄の少ないものでした。現在の日本酒の流通は、メーカーからでた商品は小売店へ、そして小売店から消費者へ、消費者が飲み終わったあとはまた小売店が瓶を回収して、メーカーへ戻るという流れです。その過程で江戸時代の「樽商」を起源とする「全国びん商連合会」がびんの回収に一役買っているというのは、日本社会にリサイクルの精神が浸透していた裏づけとはいえないでしょうか?

R瓶とは使用後に業者が回収、洗浄して再使用(リユース)される瓶のことです。リユースはリサイクルの一部ともされていますが、中身は大きく違います。R瓶の優れている所は、資源の有効利用となり環境への負荷が小さい点にあります。

一方ワンウェイ瓶という瓶があります。これは一度しか使用されない瓶で、使用後に破砕され、カレットとしてガラス資源となることで再び利用(リサイクル)されています。ワンウェイ瓶のシェアは増大しており、ガラス瓶のうちR瓶は全体で3割以下になっています。

【カレット】ガラス原料として使用される瓶屑、ガラス屑全般のことをいう

環境保護への意識を高めることが重要

日本はR瓶に関する実績も豊富な国であり、優れたシステムも整備されているはずです。しかし全体としては進展せず、環境面で優れた物を推奨する傾向のある近年においても、逆に衰退し続けています。かつては、飲料容器の主流であった瓶ですが、ライフスタイルの変化やペットボトルの利便性(軽い・破損しにくい・飲みかけでも蓋をすることで持ち運びができる)などの影響により、回収・再使用の形態が崩れ、本来ならば優先されるリユース方式が衰退し、ワンウェイ容器のリサイクルが進展する状態になっています。

環境先進国では、ワンウェイ容器からR容器への移行が進み、法制度からも保護されるまで進展しています。使用することによって生じる手間や不便さよりも、環境・経済性を重んじる、消費者の意識の高さが大きく関与しているようにも思われます。

先に書いたように、21世紀は「環境の世紀」と称されています。限りある資源と、かけがえの無い地球の環境を守るために私たちにできることは何でしょうか?それがまさに手間や不便さを省みず、資源・環境保護に資する行動をすることではないでしょうか。

本醸造生酒にR瓶採用

弊社ではこの観点に立ち、先月より本醸造生酒の瓶をR瓶に変更いたしました。しかし、ただR瓶を採用しただけでは循環型社会は形成されません。出荷→使用→回収→再使用のサイクルが必要なのです。新しい流れを作るためには皆様のご協力が不可欠です。どうぞR瓶の回収にご協力いただきますようお願い申し上げます。循環型社会形成に向けて小さな一歩を踏み出そうではありませんか。 リターナブル瓶にはRマークが印されています。

第56回 広告電通賞 第3部門賞受賞!

弊社のポスターが「ポスター広告電通賞 第3部門賞(ポスターの中でもっとも大きいサイズの部門)」を受賞いたしました。サントリー(株)、ミノルタ(株)、キリンビール(株)/キリンビバレッジ(株)、トヨタ自動車(株)など、日本を代表する錚々たるメンバーにならんでの受賞です。7月1日東京・港区の新高輪プリンスホテルで表彰式が行われました。

※広告電通賞・・・広告電通賞は昭和22年12月の創設以来、広告活動の進歩向上に寄与するため、毎年1回、その年度中の広告作品において優秀な広告企画および広告技術を示した広告主を表彰するもの。わが国における唯一の年間総合広告賞として高く評価されている。今回選考の対象となった広告作品は、平成14年4月1日から平成15年3月31日までに実施されたもので、選考委員会にかけられた作品点数は2609点、最終選考に残った作品は557点だった。(電通HPより抜粋)

「純米大吟醸」、「純米吟醸 錦上添花」7月1日より発売を開始いたしました。

「純米吟醸」を「純米大吟醸」に「純米酒 錦上添花」を「純米吟醸 錦上添花」にリニューアルして7月1日より発売を開始いたしました。 純米大吟醸は山田錦を45%まで磨き、甘美な印象の果実香の中に感じる、ふくらみのある優しい甘味と柔らかな米の旨味が特徴。720ml 3000円(税別)

錦上添花は契約栽培の山田錦を55%まで磨いたこだわりの純米吟醸酒。穏やかな香りと口当たり柔らかく抵抗感の無い味の流れ、すっきりした飲み口が特徴です。1800ml3000円(税別)、720ml1500円(税別)

錦川の水源を守ろう!植林地域の下刈りに参加

7月26日に行われた「錦川水源の森づくり交流会」(岩徳流域林業活性化センター主催)に参加いたしました。錦町にある高鉢山の植林地の下刈り作業です。水を守るために山を守る。一見、関連のない行動のように思えますが、銘酒は名水から生まれる。名水は豊かな自然から生まれる。名水の源は森林なのです。森林はその保水力で雨水を貯留し、川(地下水)に水を供給するのです。

川を守るには山(森)作りからという考え方は、ある意味、「酒を造るにはまず米から」といった弊社の信念に通ずるものがあります。時間がかかる地味な作業ですが、少しずつ水作りへの取り組みも始め、より良い酒造りのために新たな一歩を踏み出しました。

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