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蔵元だより

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其の50 酒合戦と古の酒

1斗9升5合

健康指向の高まりや飲酒スタイルの変化などにより、最近は深酒をされる方が少なくなっているようです。しかしいつの時代にも酒好きな方はいらっしゃるようで、いわゆる大酒飲みという方も存在するわけです。自他共に認める酒豪の貴方も驚きの、日本の歴史に刻まれた酒飲み大会(酒合戦)をご紹介いたしましょう。

  • =亭子院の闘酒会(911)=
     歴史に残る最も古い酒合戦。御前試合だったというから驚きです。まわし飲み方式によるこの大会では、大盃で8回(量は不明)飲み干した藤原伊衡(ふじわらのこれひら)が優勝、賞品に馬が献上された。
  • =川崎大師河原の酒合戦(1648)=
     東西両軍(東軍17名、西軍14名)に分かれての史上最大の酒合戦。大将が采配をふるい相手を飲みつぶれさせるという、まさに合戦でした。(結果については諸説あるようで、残念ながらはっきりしたことは分かりません。)
  • =千住の酒合戦(1815)=
     大師河原の団体戦に対して、こちらは個人戦。6種類の盃(厳島杯...5合入、鎌倉杯...7合入、江島杯...1升入、万寿無量杯...1升5合入、緑毛亀杯...2升5合入、丹頂鶴杯...3升入)のどれかを選び、芸者に酒を注いでもらう。盃を空けると記録係が記帳し、検分役が見届けるというかなりきちんとした(?)大会で、緑毛亀杯を杯(7升5合)飲んだ人が優勝したそうです。
  • =昭和の酒合戦(1927)=
     昭和2年に埼玉県で行われた大会ではものすごい記録がでています。1斗2升を飲んだ61才の男性が優勝、2位はおとめさんという女性で9升5合、3位が72才のおじいさんで7升5合といいますから並の酒豪ではありません。ちなみに、記録に残っている日本の最高記録は、1817年の鯉屋利兵衛(30才)の1斗9升5合(約36リットル)だそうです。昔の人は酒が強かった...。

江戸時代の酒はどんな酒?

昔の酒合戦などをみてみると、1斗飲んだなんていう信じられないような記録が残っています。なぜ昔の人はこれほどまでに酒が強かったのか。実はこれにはからくりがあったようなのです。昔の製法で造った酒はみりんのように濃く、そのままでは飲みにくかったのだそうです。そこで「水で薄めて飲みやすくしたのではないか、そうすればアルコール分が下がって、量が飲めたのではないか」との推測がされています。

しかし歴史的にみてみると、灘酒が本格的に江戸に入るのが1783年ですから、酒合戦よりもずっと前です。灘酒であれば薄める必要もなかったのではないかと。もっとも昭和の時代になってからも1斗以上の記録がでていますので、あながち嘘ではないのかも。真実は神のみぞ知るのであります。

ところで、弊社には江戸時代の文献をもとに当時の酒を再現した商品があります。(仕込配合による再現で、酵母やろ過などは現代の技法によっています)日本酒度は-62、酸度2.7の甘口の酒。色は文献にある通りの黄金色。昔の人が楽しまれたように、ご自分でお好みのアルコール度数に調整してお楽しみ下さい。(もちろんそのままでもお楽しみいただけます。)一杯の酒で江戸のロマンが感じられるかもしれません。

蔵元だよりが変わります

平成10年10月に第1回目の発行をした蔵元だよりも今月号で50回の節目を迎えることとなりました。この間、ご紹介してきた内容は、弊社のこだわりや商品紹介、日本酒のよもやま話など。まだまだお伝えしたいことは山ほどあります。この50回を節目に、季刊誌として生まれ変わることといたしました。レイアウトやコンテンツを一新して、より面白い情報をより分かりやすくお伝えできるようになればと考えています。4年の長きに渡り、ご愛読いただきましてありがとうございました。新しく生まれ変わる蔵元だよりもよろしくお願い致します。(新蔵元だよりは平成15年春発行予定です。)

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