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其の45 日本酒とカビ

麹菌

じめじめした梅雨はカビの季節です。カビと聞けば思わず敬遠してしまいますが、このカビ、案外食生活と関わりが深いようです。世界で一番堅い食品といわれる鰹節は鰹節菌というカビの一種により作られるものですし、海外に目を向けると、青カビの生えたブルーチーズなんていうのもあります。そして清酒の主原料のひとつである米麹は、蒸米に麹菌が繁殖したものです。

麹とは穀類に糸状菌(カビ)を生育させたもののことをいいます。麹は餅麹と散麹(ばらこうじ)に大別されます。散麹は日本独特の技法で、蒸した米などに麹菌を繁殖させたものをいいます。餅麹はレンガ状の塊になっている麹で中国や東南アジアなどで広く使用されています。紹興酒に使用される麹がこの餅麹です。

わが国の醸造産業で利用される麹菌は七種類あり、それらは黄麹菌、黒麹菌、白麹菌の3つに大別されます。清酒用に使用されるのは黄麹菌で、みそ、醤油、みりんなどの醸造にも使われています。黒麹や白麹は主に焼酎に使用されています。この麹(菌)は自然に繁殖するものでなく、「種麹(菌)」を種として蒸米にふりかけることによって、麹ができます。

酒造業界ではこの種麹のことを「もやし」と呼びますが、これは延喜式(平安時代の文献)にすでに「蘖」または「米蘖」(いずれも「よねもやし」と読む)と記されています。科学的な分析や証明がなされる前から、感覚的に麹作りは行われてきたのでしょうが、細菌に対する日本人のセンスの良さには改めて驚かされます。カビ(麹菌)を管理することで今の日本酒があるわけですから、一口にカビというだけで毛嫌いはできないようです。 ※「蘖」という字には米や麦などを蒸してカビを生やしたもの(麹)と、米や麦を発芽させたもの(もやし)という意味があります。

麹のできるまで

麹を作ることを製麹(せいきく)といいます。最近では機械化により製麹も省力化が図られるようになっていますが、吟醸酒などの高級酒には昔ながらの「蓋麹法(ふたこうじほう)」で製麹されることも少なくありません。伝統的な製麹法、蓋麹の作業工程をご紹介いたします。

 ①引き込み...蒸米を麹室に運び込む。  ②床もみ...蒸米を薄く広げて種麹を振りかける。菌が蒸米に均一に付着するよう手で混ぜる。  ③切り返し...10~12時間ほどで麹菌の繁殖により蒸米が塊状になる。全体をかき混ぜてバラバラにほぐす。  ④盛り...麹菌の活動が盛んになると蒸米の温度が上昇してくる(32~34度)。この温度を調節するため「麹蓋」と呼ばれる杉の箱に小分けして広げ、積み重ねる。  ⑤仲仕事...盛りの後、6~8時間ほどで蒸米温度が34~36度ほどに上昇。これを手でかき混ぜて(手入れ)温度の調整を行う。と同時に麹菌への酸素供給も兼ねる。  ⑥仕舞仕事...その後、さらに温度上昇(37~40度)。もう一度手入れを行い、熱と水分を発散させる。  ⑦積み替え...積み重ねた麹蓋の上下を入れ替えて、温度の均一化を図る。  ⑧出麹...麹を麹室から出して放冷。繁殖を止める。ここまで約二昼夜。純白の麹の出来上がりです。酒造りの工程の中で最も重要である麹造り。麹は糀とも表記しますが、まさに米が良質の酒として花開くかどうか、麹造りで決まると言っていいすぎでないほど重要な工程なのです。

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