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蔵元だより

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其の3 燗酒

日本文化、燗酒

日本酒を飲む時は燗か冷やかの二極での話になるのが一般的です。一口で燗酒と言いますが、熱燗もあればぬる燗もある。これらを十把一からげに「燗酒」でくくってしまっていいのでしょうか。  燗酒は元来、手間も時間もかかり、敬遠される向きもあるようですが、ここ最近では、燗を見直す動きも高まっていて、静かなブームになっているようです。また、燗酒は江戸時代に流行して以来、すたれることなく平成の世まで続いてきた手の込んだ文化性の高い飲み方とも言えます。料理や器、気候等、状況にあわせた温度で燗酒を楽しむことは一種のゆとりです。 世界広しと言えど、酒を温めて飲むという行為は、冬の中国で紹興酒を便宜的に温めて飲む以外にはほとんど知られていません。このことから、燗酒のもつ民族性がうかがわれ、日本の風土が育んできた食文化へのこだわりを見いだすことができるのではないでしょうか。 吟醸酒ブーム以来、冷やで飲む形が定着してしまった感がありますが、本当の意味で日本酒を幅広く味わおうとすれば温度の変化による味覚の違いを楽しむことになるでしょう。味わいは、その温度によって微妙に変化します。一本の酒が温度でさまざまな変化を見せる。そんな粋な飲み方を楽しんでください。
←低い 温度 高い→
プラス 日本酒度 マイナス
低い 酸度 高い
低い アミノ酸度 高い
高い 精米歩合 やや低い
若い 塾度 熟成
華やか 香り 穏やか
低い アルコール 高い
吟醸系、低アルコール酒 タイプ 純米酒系、本醸造系

燗のつけ方

江戸時代は、銅製や錫(すず)製の鍋(燗鍋)に酒を入れ、直接火で温めるか、取手付きの銅製筒型のちろりをやかんや銅壷(どうこ)で湯煎してから酒を徳利に移しかえる。もしくは、酒を入れた徳利そのものを湯煎する方法で燗をつけていたようです。 現在の燗の方法も大差はありません。右記の方法に、電子レンジでの燗、または、料飲店さんで酒燗器による燗が加わるくらいのことでしょう。 ただ、酒を直接火にかける直燗(火燗)はやや乱暴なり方で、酒のバランスを壊しやすいようです。また、電子レンジでの燗はいまいち風情がありません。やはり面倒でも、ちろりか徳利を使って湯煎でじっくりと燗をつけたいものです。 上記の表に、燗をつける際の目安になると思われる日本酒の諸要素と飲用温度の関係を紹介しました。 これはあくまでも目安です。最終的には皆様の好みで燗をつけて下さい。

燗酒いろいろ

今まで皆様は人肌燗も上燗も同じ「燗酒」と認識されていませんでしたか。燗酒にはこれだけの顔があります。そして各温度での酒の味わいは微妙に変化するのです。ご自分のひいきにしている銘柄のお酒の最高の飲用温度は何度ですか。その温度を発見することも日本酒の楽しみ方だと思います。 しかし、実際問題として、5℃きざみで温度変化をつけて味くらべというのは、ちょっとやらないでしょう。ただ、温度によって味わいが微妙に変化するという事実を知っていただきたいと思います。そうすれば、季節に応じた飲酒が楽しめるようになるのではないでしょうか。これからの季節、鍋と上燗、飛びきり燗で雪見酒、春は人肌燗で花見酒等。こんな時代だからこそ、四季の風情を感じていたいと思います。燗酒でゆとりを。酒は憂いを払う玉箒(たまぼうき)なのですから。


食中酒のファンさんより、お便りを頂きました。
「私は、和食のときは貴社の本醸造を、洋食のときは純米酒を燗で楽しんでいます。一品を紹介します。 ワンタンの上に白ネギを極細にせん切りしたものをたっぷりとのせ、その上からフライパンで温めた白ゴマ油(極上のやつ)と醤油のソースをかけていただきます。この時は、もちろん純米酒のぬる燗です。」
早速作ってみました。ゴマ油と白ネギの風味が良くて、簡単でおいしかったです。ありがとうございました。

雪冷え ゆきひえ 5℃付近
花冷え はなひえ 10℃付近
涼冷え すずひえ 15℃付近
日向燗 ひなたかん 30℃付近
人肌燗 ぬるかん 35℃付近
ぬる燗 ぬるかん 50℃付近
上燗 じょうかん 45℃付近
熱燗 あつかん 50℃付近
飛びきり燗 とびきりかん 55℃付近

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