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蔵元だより

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其の26 酒造り唄

♪めでためでたの若松様よ~ 誰もが一度は耳にしたことがある有名なフレーズです。この唄はいろいろな流派の種々の工程で酒造り唄としてよく歌われていました。酒造り唄には米洗い唄、もと摺り唄、仕込み唄そして桶洗い唄等があります。その名の通り酒を造る工程で歌う労働唄です。これらは杜氏の各流派や各蔵で歌い継がれていくものですから、節回しや合いの手の入れ方など微妙に異なるようで、まさに酒屋万流といえます。

酒造り唄は杜氏や蔵人という技能集団が確立された江戸期に生まれたとされています。杜氏や蔵人のほとんどは夏に農業や漁業に従事し、冬に蔵に入る季節労働者でした。そのため酒造り歌には農業の「籾摺唄(もみすりうた)」や漁師の「櫓漕唄(ろこぎうた)」などが元唄になっていることが多いようです。

作業中に唄を歌うのはちゃんとした意味があります。唄を同じ調子で歌うことによって作業時間を一定にする時計代わり。夜遅い作業の時の眠気覚まし。そして皆で歌うことによる連帯感の高揚など。決して楽しい作業に鼻歌がもれて、ということではありません。

昭和期に入り機械化が進み始めた30年代頃から酒蔵では酒造り唄は聞かれなくなりだします。酒造業界が合理化を推し進めていく中で酒造り唄がすたれていった現実。これはこれで仕方のないことかもしれません。酒造り唄という伝統と引き換えに高度な酒造技術を手に入れ、より高品質の酒を手に入れたのですから。

大津杜氏流もと摺唄

大津杜氏流元すり唄の一部をご紹介いたします。     酒の神様松尾の神じゃ 醸(つく)りましょでな五萬石~五萬石    酒を醸るにゃ麹が一じゃ 二もと三水四にゃ仕込み~四にゃ仕込み    宵にゃもと摺る夜中の甑(こしき) 朝の洗場が辛ござる~辛ござる    朝の洗場が辛い事ないが 一人丸寝が辛ござる~辛ござる    今日の甑はどなたの番かい 可愛い殿御さんでなきゃよかろ~なきゃよかろ    仕込み手ごすりゃ醪(もろみ)がかかる 家じゃ妻子がよりかかる~よりかかる    酒屋蔵の衆は花なら莟(つぼみ) 今日も咲け咲け明日も咲け~明日も咲け    思うて通へば千里が一里 逢はず戻ればまた千里~また千里 先に書いたように、酒造り唄は作業の一部に組み込まれた労働唄です。しかしまた同時に故郷を離れた淋しさや辛さをなぐさめる癒しの唄でもありました。詩の節々になんともいえない哀愁が感じられませんか? ※手ご・・・山口県の方言で手伝いの意味

トラタン村山田錦刈り取り

柳井市伊陸トラタン村で契約栽培をしている山田錦は今年も見事な穂を実らせました。今年は全国的にも豊作でしたが、伊陸も例外ではなく、特に酒米栽培の権威、永谷正治先生からもお墨付きをいただくほどのすばらしい出来ばえです。

「良い米からのみ良い酒は造られる」この契約栽培の山田錦から醸される酒は「錦上添花」や「友の舞」など主に高級酒の原料として使用されます。春を迎える頃には黄金色の粒が、輝く雫に生まれ変わります。この米からどれほどすばらしい酒が醸されるのでしょうか。楽しみはまだ先のこと。ご期待ください。

蔵入り報告

あっという間の半年でした。仕込みを終えた蔵人たちが蔵を後にしたのは4月の終わり。今年もはや蔵入りの時期となり、蔵内はあわただしくなってきました。今年は10月24日蔵入り。道具の洗浄殺菌等、諸準備をした後仕込みに入ります。吉永達夫杜氏を筆頭に総勢12名の蔵人の昼夜を問わないつらい作業が始まります。  今年の仕込みはまだ始まったばかり。新酒がお届けできる頃までもうしばらくお待ちください。今年度仕込み分第一回目の搾りは12月上旬に行われる予定です。

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