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其の22 呑み切り

冬の間活気にあふれていた酒蔵も、夏はひっそりと静まりかえっています。火入れを終えたタンクの中の酒もゆっくりと熟成を重ねながら、静かに出荷の時期を待っています。そんな静かな夏の酒蔵には呑み切りという夏の一大行事が待っています。

呑み切りとは貯蔵タンクの呑み口を開けて(呑みを切って)、タンクの中の酒の品質検査を行うことをいいます。タンクの中の酒を全て飲みきってしまうことでないことは言うまでもありません。しかし、この行事は酒蔵独特のものであり、御存知ない方のほうが多いのではないでしょうか。

呑み切りでは貯蔵中の酒質の変化、火落ちの有無、熟成の進み具合などをきき酒によりチェックします。弊社においては貯蔵庫内を年間を通じて20℃以下に保つ温度管理や、雑菌の繁殖を防ぐ為の殺菌灯の採用などの庫内管理をしていますが、タンク内の酒の熟成具合は実際にきき酒をしてみないと分かりません。100本を超えるタンクの一本一本を全て検査します。

せっかく順調に熟成してきた酒を呑み切りの時に火落ちさせてしまっては元も子もありません。外界から全く遮断されていた酒が一瞬とはいえ、呑み口を開く時に外気と触れるわけですから細心の注意が払われます。水洗いに始まり殺菌消毒に終わる呑み口からの酒の採取には慎重に慎重を重ねます。

大まかに言えば、酒は稲作→仕込み→貯蔵→瓶詰め→出荷と、この流れを経て皆様のお手元に届きます。これらのどれか一つでも手を抜けば、満足していただける酒にはならないでしょう。呑み切りは貯蔵工程における重要な作業です。杜氏や蔵人たちが昼夜を問わず醸した酒ですから、呑み切りは本当に真剣勝負。大事な大事な行事なのです

~酒蔵見学疑似体験 Ⅰ~ 貯蔵タンクを見てみよう

日本酒は瓶詰めされるまでの間は通常、貯蔵タンクで貯蔵されます。酒蔵見学でもしない限り、タンクを見る機会はほとんどないでしょう。そこで、酒蔵見学疑似体験の始まりです。

以下、写真と併せて簡単に御案内いたしましょう。 弊社では主に密閉式整円筒タンク(俗に密閉タンク)を貯蔵タンクとして使用しています。(写真①)外形は写真の通りの形状で高さは約2.8m直径は約2.4mほどです。各タンクにはタンク番号、検定年月(タンクに酒が何㍑入るかを検定した年月)、最大貯蔵容量が表示されています。(写真②)タンクから酒を出すのは「呑み」からで、(写真③)特に上部を上呑み、下部を下呑みといいます。貯蔵タンクの概略はこんなところです。  ところで9185リットルと言えば一升瓶換算で約5100本。一日ニ合ずつ飲んだとしても、飲みほすのに約七〇年かかる計算になります。お酒に自信のある方でも、一生のうちに飲むお酒の量はタンク一本分位でしょうか。まさか二本分飲むなんていう方はいらっしゃいませんよね?

トラタン村山田錦 田植完了

トラタン村での山田錦の田植が終わりました。この小さな苗が秋には黄金色の珠玉の粒となり、春を迎える頃には透き通る輝く雫となります。言うまでもなく、酒の原料は米です。「良い米からのみ良い酒が造られる」を前提とすれば酒の醸造技術だけにこだわったのでは残念ながら不十分です。米の良し悪しにまでこだわらなければ満足いくものにはならないでしょう。

では、米の良し悪しを計ろうとすればどうしたら良いのか。農家の方の顔が見えて初めてそれが可能になるのではないでしょうか。四年前から契約栽培をお願いしているトラタン村には、毎年良質の山田錦を作っていただいています。今年もすばらしい稲穂が実ることでしょう。そしてその米からはすばらしい美酒が...。今年の酒造りはもう始まっています。

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