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酒米 山田錦の作り方と買い方

2008年5月28日(水)

酒米 山田錦の作り方と買い方

酒米 山田錦の作り方と買い方
永谷正治
株式会社 醸会タイムス社 (2004)

 柳井市の北端に伊陸(いかち)という盆地がある。トータルで500ヘクタールほどという。ここで優秀な山田錦が作られている。

 農業を楽しくやろうではないか、という人たちが集まった。一皮めくればこのスローガンは反省と抵抗であろう。グループが結成され、トラタン村というお子様向けテレビ番組みたいな名前がついた。村長は井上悦光氏(68歳)。ほかに事務局長、村議会長、青年部長などを気前良く任命した。えらい人だらけでだれもえらくないという村ができた。兼業農家が多く、その人たちはトラタン村用の名刺に「奉公先:○○株式会社」などと書くが、専業農家はその名刺に「奉公先:わしがしゃちょう」と書くというお遊び誠心である。

 衆議は一決、山田錦を作ろう、しかし書い手はあるか。そこで岩国市の酒井酒造にm地込んだところ、酒井佑社長(56歳)は快諾してくれた。そもそもこの伊陸は旨い米の産地として県内では折り紙つきなのである。一応現地視察。この時わたしもついて行った。平成7年9月13日のことで、稲刈り直前の素晴らしい稲田(食用米)が一面に展開していた。こういう稲作のできる人たちなら山田錦を預けても心配あるまい。伊陸でトラタン村民諸氏と対面、ご自慢の米のおにぎりをたくさんいただいた。

 平成8年、山田錦スタート。メンバーは10人、2.9ヘクタール。先生のパンフレット通りに作りました、と言われて私は冷や汗、恐縮しました。

 秋になってみれば見事な山田錦、初年度からばっちり決めたトラタン村民はただものではない。吉永杜氏も感心した。世の中は広い、こんな人たちもいる。収量は10アールあたりみんな6俵未満、全部で149俵だったから平均反収は5.14俵である。品質は私が最高ランクに評価するとして、値段はどう決めたものだろう。詳しく聞いていない(聞きがたい)。でも農家と酒屋が両者とも納得できなければ来年は作らないだろうから、出る幕ではないと差し控えたのである。これは言い訳です。

 その後の酒井社長の対応も立派である。平成10年には伊陸に精米所を移転した。そして精米をトラタン村の有力メンバーである宮原友宏氏に任せた。つまり米作り人を酒造りへ連れてきた。希望者が増えれば精米のあとは酒造りへ、自分たちの米で酒を造る、日本酒シャトーが見えてくる。この年の米は、田万川の米とともに低タンパクで優秀と県産業技術センターからもほめられた。

 今年(平成11年)は11ヘクタール作付けた。もう立派に独り歩きである。酒井酒造にはこの米で優良酒をどんどん造ってもらわねばならない。そしてしっかり儲けてもらいませんとね。

 このように栽培グループはいろんな形で運営されている。一人のスーパーマンもいなかった。スーパー酒蔵も登場しなかった。みんな平凡に地味にできることをやったのである。このことをこれからの酒米の委託栽培へと志す人たちにみてほしいのである。山口県の山田錦の実情ありのまま、ほめすぎでもゴマすりでもない。

 このほかにも山田錦の契約栽培に着手した蔵元が4社ほどあるが、紙面の都合で割愛した。

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